【Vol.05】私、「三春の滝桜の娘」なんです【紅枝垂地蔵ザクラ】

平成7年から活動している紅枝垂地蔵桜保存会。
新しく会長に就任された宗像会長へお話をお伺いしました。

郡山市中田町には"三春滝桜の娘"といわれる樹高16m、樹齢約400年の紅枝垂地蔵ザクラがあります。市指定天然記念物のこの桜は、見事な枝振りと鮮やかな紅色がかった花が大変評判で、「東の横綱・三春滝桜」「西の横綱・紅枝垂地蔵ザクラ」とも言われています。

この桜の下には地蔵堂があり、昔から赤ん坊の短命、夭折の難を逃れるために、願懸けが行われていました。

前年の気候などによって、色づきや咲き方等も毎年微妙に変わっており、咲いてみないとわからないのは楽しみでもあるかもしれません。

ここ最近保存会では土壌改良や枯れ枝の処理・消毒等を行っており、爆弾低気圧や大雪での枝折れといった自然の厳しさと戦っているとのことです。

滝桜から距離的に近いながらも、意外と穴場の桜スポット。桜の裏手には遊歩道が整備されたハナモモ回廊があり、美しい花々を愛でることができます。
「一般的には滝桜メインで見学なさる方が多いですが、こちらを先に見学すると、滝桜へのルートもスムーズに行けますよ。」と、アドバイスをいただきました。

また、この桜のある中田町一円には、多くのしだれ桜が点在しており、三春滝桜を含めた「お花見ルート」としてたくさんの人が訪れています。(見頃は4月の中旬～下旬)

取材をした日は寒の戻りで、枝垂桜に雪が積もってしまいましたが今春もまた、素敵な花を咲かせ、観桜客を楽しませてくれることでしょう。