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【Vol.32】変わらぬ質と味へのこだわり【あらい屋製麺所】

【Vol.32】変わらぬ質と味へのこだわり【あらい屋製麺所】

~郡山市観光協会 × ふくラボ!presents~
福島のタウンサイト「ふくラボ!」と共に郡山の魅力をご紹介します。


福島県内に根付くブランド乾麺「清鶴麺」。誕生から60年を数える清鶴麺のほか、多彩な麺を手掛けるあらい屋製麺所で、代表取締役の遠藤雄一さんにお話をうかがいました。


あらい屋製麺所

【 あらい屋製麺所 】
1921年に乾麺屋として創業。現在では乾麺だけでなく、生麺、ゆで麺、半生麺も製造している麺の総合メーカーです。中でも1958年に共同開発された清鶴麺は、福島県内でも代表的なブランド乾麺。独特のコシと小麦本来の風味が特徴で、長年にわたって根強い人気を得ています。あらい屋製麺所ではほかにも、福島三大ラーメンや変わり麺など多種多様な麺を販売。オンラインストアでも大勢のリピーターに評価されています。


代表取締役 遠藤雄一さん

【 あらい屋製麺所の商品について 】
製造している清鶴麺は、どんなきっかけで開発されたのでしょうか?
「清鶴麺ができたきっかけは、1958年に県内の乾麺業者が20社以上集まり、福島県清鶴会を立ち上げたことでした」
そう振り返るのは、あらい屋製麺所代表取締役で、現在は福島県清鶴会理事長も務める遠藤雄一さん。
「当時の乾麺は材料も安く、品質もよくない物でした。そこで<品質にこだわってもっと美味しい麺を作ろう>と考える人々が集まり、清鶴麺が開発されたんです。60周年になりますが、ここまで続けられたのはきちんと品質を維持し、お客様の支持を得てきたからだと考えています」
品質へのこだわりは、現在もあらい屋製麺所の商品へと受け継がれているのだとか。
「一般的には、輸入品より国内産の方が原材料の質もいいというイメージが強いかもしれません。しかし弊社では主に、日本の麺用に改良されたオーストラリア産小麦を使っています。茹でた際には麺に美しい光沢が現れ、コシのある美味しい食感になるんです」

あらい屋製麺所では、麺ごとの品質にこだわり、その麺に合わせて原材料を選定しています。その強いこだわりこそが、お客様に愛され続ける秘密なのかもしれません。


製造の様子

【 今後の展望 】
間もなく創業100年を迎えるあらい屋製麺所ですが、続けてきた中で大変だったことはどんなことでしたか?
「1970-80年代には、主な販売先だった小売店が商品を取り扱ってくれなくなるなど、時代によっていろんな苦労がありました。しかし、一番は震災以降の風評被害でしょうか。福島県産というだけで何となくイメージが悪くなり、百貨店などへ卸す商品数もそれまでの半分になってしまいました。私たちはギフトやお土産用の商品をメインに販売しているのですが、<人に贈る物>としては福島県産品が手に取りづらくなってしまったのだろうと感じています」
そういった問題には、今後どのように取りくんでいくのでしょうか?
「20年、30年と長い目で見なければいけない問題だと思います。風評被害だけでなく、乾麺業界が縮小してきたという問題もありますね。そんな中でどうやって生き残りを図るのか?それは<美味しい>物を提供し続けることしかないと思うんです。どうすれば美味しい麺が作れるか考え、商品が安全であることも知っていただくことが必要。乾麺の原材料は小麦粉と食塩のみで、添加物も入れていないんですよ。食の安全が見直されている現代にこそ、乾麺はオススメできる食品だと思いますね」
そう言って微笑む遠藤さんの瞳からは、長年食に携わってきたプロとしての確かな自信がうかがえました。

創業100年は「通過点」と言い切る遠藤さん。乾麺業界の未来を見すえるあらい屋製麺所から、今後も目が離せません。


清鶴麺6種福島の三大ラーメン(5食)

【 清鶴麺 】
四季を通じて広く親しまれている福島県内のブランド乾麺。そうめん、ひやむぎ、うどんなどがあります。

【 福島の三大ラーメン 】
喜多方ラーメン、郡山とんこつラーメン、白河ラーメンの3種類が一度に味わえるセット商品です。

お問合せ【あらい屋製麺所】
電話:024-946-2800
【郡山市内のスポット紹介:あらい屋製麺所 】
https://www.kanko-koriyama.gr.jp/itiba/syokuhin_member/araiya.html

【ふくラボ!郡山探検隊ページはこちらから】
https://www.fukulabo.net/is.shtml/labonews/hitomono-20190531
取材の様子もご紹介!ぜひご覧ください。

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